男達の大和   

           監督:  佐藤 純彌
           
           原作:  辺見 じゅん     

           キャスト  仲代 達也   反町 隆史   中村 獅童   鈴木 京香
                  松山 ケンイチ   蒼井  優  白石 加代子    渡 哲也
 
  ストーリー   戦後60年の2005年鹿児島県枕崎に、一人の若い女性が訪れる。
          東シナ海の戦艦大和が沈んだ地点まで、船を出して欲しいというのだ。
          一人の漁師神尾が、彼女を乗せてゆくことになる。
          彼は大和の数少ない生存者の一人だった。
          胸の奥深く封じ込めていた大和の最後の時が、
          、少しずつ語られ始める・・・・



空前の規模で作られた映画であるし、話題には事欠かない           。
戦争を描いた映画は、全世界で作られ、しょっちゅう封切られている。
誰でも戦争が悲惨なのを知っている。
だけど、何故無くならないのだろう?
いつも犠牲になるのは、弱い人々、ささやかに暮らしているふつーの人々なのに。
 戦艦大和と耳にしても、私にはなんの感慨もありませんでした。だって、ほとんど知らないんだもん。でも、この映画を見て、大和の事をインターネットで知りました。少し紹介します。
  昭和16年 広島 呉にて造船。世界最大の戦艦。人々は不沈空母とよび、よもや4年後に
東シナ海で沈没するとは思いもしなかったであろう。3300余名の乗組員のうち、生存者はわずか
270名ほど・・・戦後60年をへてそのうちの20数名が、戦後を知るのみだそうである。

仲代達也演じる神尾が語る言葉は、重くて辛くて、どう表現していいか解らないほどだ。
でも、知らないことはやはり罪です。私達は彼ら多勢の犠牲の上に生きてあるのだから。
啓蒙のひとつの方法として、映画が作られ、それを見ることも、あながち無駄ではないと思うのですが。  映画では神尾の少年時代を演じた「松山 ケンイチ」と、彼を慕う同級生役の「蒼井 優」が好演
戦争に行く前の故郷でのシーンが、ほのぼのとしています。下士官内田(中村獅童)と、その恋人(寺島しのぶ)とのエピソードも悲しい。
 あの時代に生きた人々の哀しみを痛切に感じた2時間でした。
若い人にこそ見て欲しいですよね! 


            私的には   8点